別府を出発してから1週間。このときはまだ、もう1週間かかるとは思いもしなかった……
朝、かなり霧が出ていた。山の上にいるためか、まだ2月だからか、かなり冷え込んでいて寝袋からでたくなかった。でも、そうも言っておれず、8時ごろ公園を後にした。東広島まで登りが続いたが、それを過ぎると下り坂になり楽に行けた。途中、貞丸古墳・御年代古墳・梅木平古墳を見て廻る。この3つは、すべて横穴式石室であり、中でも梅木平古墳は、県内最大の横穴式石室で奈良の石舞台古墳に匹敵するほどの大きさだった。
そして、三原市に入ると再び海岸沿いを走ることになった。尾道(広島)と今治(愛媛)を結ぶしまなみ街道を背に福山市へと向かっていった。その途中でイコーカ山古墳を見つける。日も落ち始め、今晩の寝床となる場所を探すことにした。とりあえず、福山城まで行こうということになり、その日はその城の片隅にテントを張った。
……夜。ホームレスが飼っている犬かなんか知らんけど、うち等のテントにやってきて吼えまくった。そこで、手ごろな石をつかみ、遠くに投げたら犬はそれを追いかけていき去っていったが、まだ遠くの方で吼えていた。